投資の意義
私の考える投資の意義とは、今のお仕事ないしは家事をしながら世界のお金の流れを読むことでもたらされる利益で、ちょっとだけ背伸びをするためのサポートをしてくれる、つまり心に余裕が持てるきっかけをくれるものだと思っています。
もちろん投資がなくても生きてはいけるのですが、投資という新しい収入源を手に入れることでできることが沢山あります。
一方投資をしないと基本的には現在の仕事からの収入のみに依存することとなり、親の介護、出産、結婚、夫の海外駐在が決まったら仕事を辞めざるを得ない、等、そのようなライフイベントにどうしても振り回されるのは女性が多いという現状です。
仮にライフイベントがあっても今のお仕事以外に収入を得る手段があるだけで、心の余裕ができWellnessにつながります。
少し利益が出たお金を使って、ちょっと贅沢をしてみたり、後ろめたさを感じず投資の成功のご褒美、と美味しいものを食べることもできますよね。もし逆に損が出ても経済を知るための授業料を払った、私はそう思うことにしています。
ライフイベントによって誰かに依存しなければいけない状況はどうしてもストレス。投資とは今後を生きる自立した女性のための賢い手段だと思っています。
投資がもたらすもの
投資をするとお金に対する余裕が生まれるだけではなく、必然的に世界のお金の流れを知ることになります。
これがもたらす利益は大きく、企業はどうやって利益を出しているのかを分析したり、現在の時代の流れから今後流行りそうだと思われるものを推測したりするツールを身につけることができます。
例えば、アメリカを例にとって考えてみましょう。アメリカは民主党と共和党の2大政党の方向性がかなり違うため、選挙によって大きく経済状況が変わります。したがって、選挙前は民主党・共和党がそれぞれどんな政策を目指しているかを調べたり、どちらの政党が勝ったら株が上昇・下落するか、を推測したりすることで利益が出る確率を高めることができます。
お金の流れは世界の動きと密接に結びついており、世の中のニュースに対する興味が湧くので普段の生活の中に新しい発見があることも。つまり知的好奇心を武器にできるという利点があるんです。
投資のメリットのまとめ
- 経済的に自立ができる – 配偶者や自身のライフイベント、勤めている企業に依存しない。
- 知的好奇心を武器にできる – 世の中のことを知る、調べることで利益を出す可能性が高まる。
- 心に余裕が持てる – 自分の好きなことにお金を使う余裕が出る。
- 時間を味方にできる – 長期的に投資をすることで短期的な価格変動による損失を防げる可能性がある。
- 誰もが平等である – パートタイム・一般職など、いわゆる女性が給料という点で列後するシステムが日本の社会には存在しますが投資にはそれがない。
投資のリスクについて
もちろん投資により損失を被ることはゼロではありません。しかし、こちらの格言にあるようにリスクは経験と知識により軽減できるのです。
Risk comes from not knowing what you’re doing.
リスクは自分の行なっていることを理解していないところから発生する。
ちなみにこちらは投資の神様と呼ばれるウォーレンバフェット氏の格言です。要約すると、以下のように読むことができます。
- 知ることによりリスクを回避できる可能性もある
- 知ることによりリスクを受け入れられる可能性がある
日本は金融リテラシーが遅れている?
S&P社が行ったサーベイによると日本の金融リテラシーは38位。アメリカは14位と先進国の中で出遅れています。
金融リテラシーとは、インフレ、金利とは複利とは、などのコンセプトを知っているかどうかを示したものです。
https://gflec.org/wp-content/uploads/2015/11/Finlit_paper_16_F2_singles.pdf
上記のリンクより元のStudyに飛ぶことができますが、ここでは日本が出遅れているという事実を示しているだけではなく男性と女性の金融リテラシーは5%も差があり女性の方が金融リテラシーが低いことも示されています。
お金との付き合い方
お金は自分の味方。投資を知ると、お金は消費するために使うものという概念から私のために働いてくれる味方、という感覚になります。
お金は食事・住宅費など生活に必要なものを買い(消費)、またたまにバッグや靴などを買うために使うもの(浪費)、残りは基本貯金するしかないと思っていませんか?
この3つの使い方で終わってしまうのは残念ながら日本の金融教育が広まっていないことがもたらした弊害です。
アメリカでは子供に金融教育をする際に、まずお金をどう使うか、予算の立て方について学ばせます。
そこでは支出と消費をバランスさせる事を学び、次に今後想定される支出に基づいて、今までどれくらいお金を使ったのか、手元のお金はどれくらいか、そして今後今後想定される支出のためにどれだけ貯金すべきかというのを学びます。ここまでは日本と同じかと思いますが、次のステップで学ぶのは貯金と投資です。リタイアメントを想定してお金を増やすこと、つまり投資までを学ぶのです。そのようなプログラムがすでにいくつかあり、大学に入る前に投資まで経験させる家庭もあるほど金融教育に対して力を入れている方が多いのです。
消費・浪費から投資へ
なぜ投資が味方になるのか。
もしかしたら損をする可能性があるから味方とは言えないのではと思う方もいるかもしれません。
以下のチャートを見てみましょう。アメリカを代表する企業500社集めた際に株価がどう推移したか、を示したチャートでいわゆるS&P500です。
基本買って置いておけば時間が経つごとに右肩上がりに増えていく、という例となります。もちろんピンポイントで例えばCOVID19が起こった2020年3月などを見てみると大きく下がっているのが確認できますが、仮に下がっても保有し続けることで利益となったのがお分かりかと思います。
COVID19により資産価値が下がったとしても売らずに1年耐えていれば1.5倍近くに増加したのです。何もしなくても数年待つことでお金が1.5倍になるってすごいですよね。どんなに私たちが頑張って働いても自分の年収が1.5倍になることはそうそう簡単なことではありません。これは日本株では少々当てはまりにくいかもしれませんが、投資とは基本的に時間を味方につけることで下落のリスクを軽減できお金が増えていくチャンスを与えてくれます。従って長期投資、つまり時間を味方につけたお金の稼ぎ方を身につけることはかなり有効となります。
長期投資が有効なのは株式だけに当てはまることではありません。例えばより安全資産と呼ばれる債券投資を見てみると、満期まで資産価値が上下することはありますが満期まで保有すれば100で返ってきます。その間にもらえる利息分を再投資をするとその分指数関数的に増えていくことになります。この辺りは各個別の商品の説明となるため今わからなくても大丈夫。今後学んでいただければ問題ありません。
まずは投資をするために必要な事務的なところからスタートして行きましょう。次回の投稿では事務的な手続きの説明をしていきます。
投資をしないことのリスク
- 2000万円問題に示されるように働けなくなる老後に金銭問題が出てくる可能性がある。
- 銀行口座にお金を置いていても利息がつかないため、投資をしている人との経済力に差が出てくる。
- 投資をすると世の中のことが学べるため視野が広がるが、その利益を享受できない。
- 今後はより確定給付型年金(DB)ではなく確定拠出型年金(DC)が増えていくことが予想されるが投資を知らないとどの資産にアロケーションすべきかわからない。
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